Letter 物理:ポテンシャル・トラップでの励起子のボース‐アインシュタイン凝縮に向けて 2002年5月2日 Nature 417, 6884 doi: 10.1038/417047a 励起子は、半導体中の電子‐正孔の束縛された対である。低密度の極限では、それは、水素原子に似た複合ボース準粒子になる。希薄な原子のガスと同じように、温度を低くしたり励起子密度を増加させたりすると、低エネルギー状態の占有数が大きくなり、量子的縮退と、最終的にはボース‐アインシュタイン凝縮(BEC)をもたらす。励起子の質量は小さく、自由電子の質量より小さいほどなので、励起子のBECは、原子と比べて何桁も高い1Kくらいの温度で起きるはずだ。しかし、励起子の温度は半導体格子の温度をかなり超えることがある為、実際にBEC状態に達するのは難しい。励起子のBECを目指した研究では長寿命の励起子に集中してきたが、それらの励起子の電子‐正孔再結合に対抗する寿命は、もともと熱かった光生成励起子が冷えるまでの特性時間スケールを超えることが予想されている。これまで、原子の凝縮に関わる全ての実験は、ポテンシャル・トラップに閉じ込められた原子のガスについて行われてきた。我々は、これらの実験に示唆され、特別に設計された半導体ナノ構造を利用して、平面内のポテンシャル・トラップにおける準二次元励起子を採集した。我々の光ルミネセンス測定結果は、準二次元励起子が、実際に、トラップの底に凝縮して、統計的に縮退したボース気体を生じさせることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る