Letter 細菌:Geobacter metallireducensは、走化性によって不溶性のFe(III)酸化物に接近する 2002年4月18日 Nature 416, 6882 doi: 10.1038/416767a 不溶性のFe(III)を電子受容体として利用する微生物は、水中堆積物の炭素循環、栄養循環や地下水を汚染する有機物、金属のバイオレメディエーションに重要な機能を果たすことがある。Fe(III)酸化物は豊富にあることが多いが、Fe(III)を還元する微生物は、細胞に浸透してこないこの電子受容体にどのように効果的にアクセスするかという問題に直面する。Shewanella属のFe(III)還元微生物は、可溶性のキノンを放出して、細胞から離れたところにあるFe(III)酸化物の表面にまで電子を運ばせることによってこの問題を解決している。ここでは、これとは別のFe(III)還元微生物であるGeobacter metallireducensが、別の方法をとってFe(III)酸化物にアクセスしていることを報告する。Geobacter metallireducensは、不溶性のFe(III)酸化物やMn(IV)の存在下で成長したときにだけ、鞭毛と線毛を発現し、このような条件下ではFe(II)とMn(II)に対して走化性を示す。このように、G. metallireducensは可溶性の電子受容体がなくなるとそれを感知し、不溶性のFe(III)酸化物やMn(IV)酸化物を探して接触できるように、適切な付属器官を作り出すことが、これらの結果から示唆される。Geobacter類がさまざまな堆積物環境で他のFe(III)酸化物還元微生物よりも優勢な理由は、不溶性の電子受容体をこのようにして利用できることで説明できるかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る