Letter 細胞:緑膿菌のバイオフィルム形成と抗生物質耐性は表現型の変化と関連している 2002年4月18日 Nature 416, 6882 doi: 10.1038/416740a 嚢胞性繊維症(CF)患者では、日和見病原菌である緑膿菌Pseudomonas aeruginosaが肺にコロニーを形成することが、死亡の主原因となっている。緑膿菌感染は、長期にわたる抗生物質治療を行っても持続することが一般である。それは、緑膿菌が抗生物質の作用を受けバイオフィルムを形成するためだと考えられてきた。バイオフィルム中では菌集団がエキソポリサッカライド・マトリックス中に埋め込まれた形になっている。あるいは、CF患者の気道内では、抗生物質治療自体によって緑膿菌の耐性変異体が選択されるからだという見方もあった。ここでは、この2つの説明がどちらも正しく、互いに関連し合っていることを報告する。われわれは、抗生物質耐性をいう表現型を持つ変異体で、バイオフィルム形成能も高いものが、in vitroでもCF患者の肺内でも高い頻度で生じることを見出した。また、抗生物質耐性型と抗生物質感受性型との変換を制御する調節タンパク質(PvrR)も同定した。PvrRの機能に影響を及ぼす化合物は、CF患者の感染症治療に重要な役割を果たす可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る