Letter 気候:21世紀の温度上昇を予測する際の不確実性の由来と推定値 2002年4月18日 Nature 416, 6882 doi: 10.1038/416723a 21世紀の温度上昇の予測は不確実にならざるを得ないが、それは一つには海洋の熱吸収率に加えて大気中の温室効果ガス濃度の変化が気候系に与える影響を定量化しにくいためであり、また気候に対する自然起源の将来の影響に加えて人間活動起源の将来の影響を予測することが難しいためである。将来の温暖化率の不確実性の範囲を絞り込むために過去の観測値が使われてきたが、これは特定の将来的排出シナリオを前提として行われている。本論文では、将来的変化に関する私たちの推定値について複数の将来的排出シナリオ間の違いに起因する不確実性と特定の排出シナリオへの気候の応答における不確実性を比較することで、いずれが重要かを検討する。そして、包括的な気候モデルを用いて得られた、将来の排出に関する4つの代表的なシナリオに基づく全球平均温度の確率論的な予測を示す。その結果、気候変動を緩和する政策が行われない場合には、全球平均温度の上昇は、今後40年間については排出シナリオの違いによる差異が生じないことが分かった。さらに、将来においては、気候変動のシグナルがますます現れてくるにつれて、予測の範囲が絞り込まれていくことを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る