Letter 宇宙:連星系を構成するカイパーベルト天体1998 WW31 2002年4月18日 Nature 416, 6882 doi: 10.1038/416711a 最近、惑星探査機の接近通過の際に連星をなす小惑星が発見され、強い関心を呼んだ。連星の軌道パラメータから質量値が得られるし、小惑星相互の食からは各々の大きさと見かけの密度を決定できるかもしれないからである。その後も地球近傍小惑星、メインベルト小惑星やトロヤ群小惑星といった連星がいくつか発見された。カイパーベルトは、(30天文単位の距離にある)海王星以遠に100天文単位を優に超えて広がる領域であり、新発見される短周期彗星の源であると考えられているが、冥王星を除く最初のカイパーベルト天体が1992年に見つかって以来、わが太陽系の形成を垣間見ることの出来る魅力的で新たな手がかりとなっている。本論文では、カイパーベルト天体 1998 WW31が離心率の大きな(離心率e≒0.8)軌道と長周期(約570日)をもつ連星であり、カイパーベルトにおける連星としてこれまで唯一知られていた冥王星/カロン系とは大きく異なっていることを報告する。密度が1から2gcm-3の範囲であると仮定すれば、連星構成天体のアルべド(反射率)は、0.05から0.08の間であり、カイパーベルト天体に対する一般的な推定値0.04に近い。 Full Text PDF 目次へ戻る