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医学:脊髄損傷後の機能回復を促進するコンドロイチナーゼABC

Nature 416, 6881 doi: 10.1038/416636a

成熟後の哺乳類中枢神経系(CNS)では、脊髄に損傷を受けても軸索の再生は起こらず、生涯麻痺が続く。CNSの損傷部位には、グリア瘢痕が生じ、ここにはコンドロイチン硫酸プロテオグリカン(CSPG)を含む細胞外マトリクスが含まれる。CSPGは培養下で軸索伸長を抑制し、in vivoではCSPGの豊富な領域で再生軸索の伸長が停止する。CSPGグリコサミノグリカン(GAG)鎖を除くと、この抑制効果が低下する。脊髄損傷後にコンドロイチン硫酸(CS)-GAGを分解することで機能的効果がみられるかどうかを調べるため、成体ラットの脊髄背柱に損傷を加え、そこにコンドロイチナーゼABC(ChABC)を投与した。ChABCの髄膜下投与によって損傷部位のCS-GAGは分解され、損傷ニューロンの再生関連タンパクの発現は増し、上行する知覚投射繊維と下行する皮質脊髄路軸索の両者で再生が進んだ。ChABC投与によって、皮質脊髄路ニューロンの電気刺激によるシナプス後反応が、損傷部位より下位のニューロンで回復し、体移動や自己刺激に感応する行動にも機能的再生が進んだ。これらの結果は、CSPGがin vivoでも重要な神経再生阻害分子であることを実証しており、それを処理することがヒトでの脊髄損傷の治療場面でも有効であることを示唆している。

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