Letter 地球:エルステッドおよびマグサット衛星データから推定される地球ダイナモの小規模構造 2002年4月11日 Nature 416, 6881 doi: 10.1038/416620a 液状である地球外核に内在する地球ダイナモは、磁場を発生し、その磁場は、地表で観測されている長大な長さを持つ地球磁場のパターンや中位の長さを持つ地球磁場のパターンを支配している。本研究では、現在運行中のデンマークのエルステッド衛星のデータと、1979年から1980年にかけて運用された米国のマグサット衛星のデータを用い、過去20年間の地球磁場の変動について、今まで解析不可能だった短小な長さの磁場パターンまで確認し、変動の原因を明らかにする。地球核の表面に投影すると、変動が太平洋の下では小さく、極地方の下とアフリカ南部の下を中心とする地域では大きいことがわかった。この変動を説明するために行った我々の計算の結果によれば、核表面での流れのパターンには、反時計まわり極渦に集中する西向きの流れという特徴と非対称な環状パターンという特徴が見られるが、この非対称な環状パターンにおいては、過去400年平均で見ると、時計まわり極渦は地球磁場の極大値に対応し、反時計まわり極渦は地球磁場の極小値に対応していることがわかった。このパターンは、経線方向に見られる非対称性を別にすれば、大規模な数値ダイナモシミュレーションで見られた結果と類似している。もし、この非対称的な状態に達する頻度が過去において高かったとすれば、それによって古地磁気学的に解析された磁場で見られるいくつかの永続的なパターンが発生していた可能性がある。また我々は、逆転をする前のダイナモが、このような非対称的な状態で作用していたのではないかと考えている。 Full Text PDF 目次へ戻る