Article 免疫:クロマチン‐IgG複合体はIgMとToll様受容体との両方が関与する経路によりB細胞を活性化する 2002年4月11日 Nature 416, 6881 doi: 10.1038/416603a 自己反応性B細胞は、健康な個体のリンパ器官にも存在するが、一般に休止状態にある。このホメオスタシスが崩れると、自己反応性抗体の産生により重大な病態を引き起こすこととなる。自己の免疫グロブリン‐γ(IgG)に特異的な抗原受容体を発現しているB細胞は、リウマチ因子(RF)として知られている自己抗体を作り出す。本論文では、RF+B細胞の効率的な活性化は、IgG2a‐クロマチン免疫複合体により媒介され、そして抗原受容体とMyD88依存性Toll様受容体(TLR)ファミリーの一員との両方が関わった相乗的な働きが必要であることを明らかにする。また阻害剤を用いた実験から、関わっているのはTLR9であると考えられる。これらのデータは、全身性自己免疫疾患発症における自然免疫系と適応免疫系の間の重要な繋がりを立証し、また多くの自己抗体が核酸タンパク質粒子に反応することが極めて多いことを説明するものである。この2種の受容体の関わる経路という独特な性質が明らかになったことは、自己反応性B細胞を特異的な標的とする治療法の開発を促すものと思われる。 Full Text PDF 目次へ戻る