Letter 生態:空間的スケールが生産力と生物多様性の関係を規定する 2002年3月28日 Nature 416, 6879 doi: 10.1038/416427a 生物多様性は地球上に不均一に分布している。こうした不均一なパターンが生じる主な原因は、生物相が利用できるエネルギー量もしくは一次生産力(光合成による炭素固定率)が場所によって不均一なことにある。だが、生産力と種多様性の相関関係はさまざまである。多くの場合、この相関性はグラフで「こぶ形」となり、多様性は生産力の中間値で最大となる。別の場合には、多様性は生産力の増加に比例して増加する。この相違の理由として考えられるのは、異なる空間的スケールでデータが収集されることが多いため、というものである。もし種多様性を決定する仕組みが空間的スケールによって異なるなら、生産力と多様性の相関のグラフ上の形状も空間的スケールで異なるだろう。我々は今回、湖沼でスケール依存性の生産力−多様性パターンがあることを示す証拠を報告する。このデータを局所的なスケール(湖沼どうし)で見たとき、相関関係は「こぶ形」となったが、同じデータを地域スケール(水系どうし)で見たとき、相関関係は右肩上がりの直線となった。こうしたスケール依存性が生じるのは、地域内での局所的な種構成の相違性が生産力の上昇とともに増加するためである。 Full Text PDF 目次へ戻る