Letter

地球:背弧地殻集積過程を制御するマントルウェッジ

Nature 416, 6879 doi: 10.1038/416417a

大洋中央海嶺では、プレートの分裂が肥沃なマントル物質の上部への移流と圧力の解放による部分溶融をもたらし、メルト(マグマの液体部分)は拡大中心に抽出され残りの枯渇したマントルは水平方向へと流れていく。背弧海盆では、沈み込むスラブが組成と流れの勾配だけでなく、マントル移流とメルト抽出のパターンも制御する重要な要因になっている。モデル化による研究は、背弧拡大過程に対してマントルウェッジが重要な影響を及ぼすことを予想している。本稿では、ラウ背弧海盆に存在する様々な拡大中心のマグマ供給量が通常レベル、それを上回るレベル、下回るレベルと様々であり、その量は拡大速度ではなく島弧の火山フロントからの距離と相関があることを示す。この相関を説明するために、マントルウェッジ内でメルトが抽出されたことにより生成された、枯渇した上部マントル物質が戻ってきて、沈み込みによりプレートの角で引き起こされる流れによって背弧海盆の下に再び導入されていることを提案する。拡大中心では、火山フロントの近くで強いメルトの輸送があり、プレートの角から離れた戻ってきた枯渇したマントル内ではメルトは減少し、さらに遠くの枯渇していないマントル内では通常のメルト条件にある。我々のモデルは、背弧海盆と大洋中央海嶺との間の地殻集積過程に見られる根本的な差を説明できる。

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