Letter 免疫:TNF-RIIとc-IAP1はTRAF2のユビキチン化と分解を媒介する 2002年3月21日 Nature 416, 6878 doi: 10.1038/416345a 腫瘍壊死因子α(TNFα)は炎症誘発性物質であり、その機能は2種類のTNF受容体(TNF-RIとTNF-RII)に結合することによって発揮される。これらの受容体の生物学的反応は、アダプター分子及びシグナル伝達タンパク質と相互作用することにより開始される。TNF受容体と会合するシグナル伝達分子にTNF-R結合因子(TRAF)ファミリーのメンバーの1つがある。TRAF2はTNFαによるc-Jun N末端キナーゼ(JNK)の活性化に必須であり、NF-κBを活性し、抗アポトーシスシグナルを伝達する。TNF-RIとTNF-RIIのシグナル伝達複合体には、抗アポトーシス(アポトーシス阻害)分子であるc-IAP1とc-IAP2も含まれており、これらはRINGドメイン依存性ユビキチンタンパク質リガーゼ(E3)活性を持っている。TNF-Rシグナル伝達における、IAPの機能は明らかではない。本論文では、TNFαがTNF-RIIに結合することによって、TRAF2のユビキチン化とプロテアソーム分解が誘導されることを示す。c-IAP1は、in vitroではTRAF2とTRAF1に結合するが、TRAF2のみをユビキチン化する。野生型c-IAP1の発現により、TRAF2はユビキチン化と分解を受けたが、E3に欠陥のあるc-IAP1変異体ではそれらが起こらなかった。さらに、E3欠陥c-IAP1ではTNFaによるTRAF2分解が妨げられ、アポトーシスも阻害された。これらの結果は、c-IAP1の生理的役割を明らかにし、TNF-RIIによって調節されるユビキチンタンパク質リガーゼ活性がTNF誘導性アポトーシスを増強するメカニズムを明確にするものである。 Full Text PDF 目次へ戻る