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神経:眼瞼条件反応の消去信号として働く登上繊維の抑制

Nature 416, 6878 doi: 10.1038/416330a

小脳学習理論の基本的原理では、下オリーブから来る登上繊維の求心性入力が、教師信号として漸次的な運動の馴化を進める、とされる。複数の運動学習のデータが、この原理を支持している。たとえばパブロフ流条件学習の一つである眼瞼条件づけでは、眼窩周囲への刺激のような非条件刺激を音の提示と組み合わせて繰り返し与えると、無条件刺激が登上繊維を活性化することにより眼瞼条件反応の獲得を促進する。無条件刺激によって起こる登上繊維活動は、条件反応の遂行中には抑えられ、これは小脳から下オリーブへの抑制性投射の存在と符合する。この報告では、登上繊維の抑制が、音を無条件刺激と組合わせないで与えることで反応しないようになる消去現象の際の教師信号になっていることを示す。シナプス受容体阻害剤を可逆的に投与することで登上繊維への抑制性入力を止めると、条件反応の消去が阻害され、逆に興奮性入力を止めると消去が起こる。これらの実験結果と小脳―オリーブ系のコンピューターシュミレーションにおける登上繊維活動の解析結果とをあわせ考えると、登上繊維の活動を背景レベル以下に一過的に抑制することが、消去をもたらす信号になっていると思われる。

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