Letter

進化:エチオピアのミドルアワシュにあるボウリ累層で出土したホモ・エレクトゥスの化石

Nature 416, 6878 doi: 10.1038/416317a

19世紀末頃にホモ・エレクトゥスが認知されて以来、この分類群の起源と進化、そして最後にたどった道筋が古生物学の分野で調べられてきた。現在の議論の焦点は、初期のケニア産化石とグルジア産化石を別の祖先種(ホモ・エルガスター)として分類すべきかどうか、また、ホモ・エレクトゥスはアジアのみの種系統であって絶滅してしまったものかどうか、という問題である。これらの問題の解答が得られていないため、ヒトの進化におけるホモ・エレクトゥスの位置づけは確定されずにいる。最近、エチオピアのミドルアワシュにあるボウリ(Bouri)累層のダカニハイロ(Dakanihylo;略称ダカ)部層で出土した人類の頭蓋冠と頭蓋後方の化石標本は、上記の問題に直接関係してくる。これらの約100万年前の更新世堆積岩は、多数の初期アシュール型石器や、サバンナを主とする環境であったことを示す多様な脊椎動物化石群が含まれている。本稿では、この「ダカの頭蓋冠」の計測結果および形態の属性から、この化石人類がホモ・エレクトゥスに確実に属することを報告する。ダカの化石はアジア産ホモ・エレクトゥスによく似ていることから、初期のアフリカ化石人類とユーラシア化石人類は、分布域の広い古生物種のデーム(任意交配の可能な同種個体集団)だったといえる。ダカ産化石の解剖学的特徴はそれより古いアフリカ産化石と新しいアフリカ産化石の中間であり、これは進化の過程で変化したことの証拠となる。この化石の年代および地理上の位置からすると、アフリカ産ホモ・エレクトゥスはホモ・サピエンスの祖先ということになる。

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