Letter 海洋:大西洋の南北縦断面に沿った細菌群集の成長と一次生産 2002年3月14日 Nature 416, 6877 doi: 10.1038/416168a 海洋の炭素循環は、細菌と植物プランクトンの活動によって主として決められるが、気候、炭素循環および微生物の相互依存関係は、十分には分かっていない。この相互依存関係を解明するために、私たちは大西洋の南北縦断面に沿って海水の密なサンプリングを行った。本稿では、細菌と植物プランクトンの相互作用が、気候に直接依存している変数である水温の南北方向の鉛直分布と密接な関係があることを報告する。水温は細菌生産量:一次生産量の比と正の相関があり、さらに細菌の炭素要求量:一次生産量の比とはより強く相関している。高水温の緯度帯(25°Nから30°S)における観測では、主として従属栄養代謝を行う群集のパッチと独立栄養代謝を行うパッチが交互に見られた。赤道の北側と南側のデータに関して、水温と細菌生産量:一次生産量の比について計算した回帰直線は、貧栄養の赤道海域で40%という最大値を示している。細菌群集の成長効率が30%であることを考慮に入れると、純従属栄養海域(そこでは成長と呼吸のための細菌の炭素要求量が植物プランクトンによる炭素固定量を上回る)は、8°N(27℃)から20°S(23℃)の緯度帯へ広がる。このことは、大西洋の一部海域からCO2が大気へ放出されることを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る