Letter 生化学:LIMホメオドメイン転写因子のユビキチン化に依存して起こる補因子交換 2002年3月7日 Nature 416, 6876 doi: 10.1038/416099a 遺伝子の発現調節に関して、転写因子が異なった補因子複合体と相互作用することは、重要な決定要因となる。転写因子は、結合した補因子によって転写の抑制あるいはトランス活性化のどちらかの働きをするようになる。これらの異なる状態の間の切り換えを可能にするためには、調節を受けた補因子交換が起こると考えられてきたが、この過程にかかわる分子機構はほとんど解明されていない。LIMホメオドメイン(LIM-HD)転写因子はRLIM(RINGフィンガーLIMドメイン結合タンパク質)やCLIM(LIM-HDタンパク質補因子、NLI、Ldb、Chipとも呼ばれる)と結合する。コリプレッサーであるRLIMはLIM-HD転写因子の機能を阻害するが、LIM-HD転写因子が生物活性を発揮するには、CLIMタンパク質との結合が重要である。ここではRLIMが、CLIM補因子を26Sプロテアソーム経路による分解へと導く働きをもつユビキチンタンパク質リガーゼであることを明らかにする。また、CLIM補因子の存在下でLIM-HDタンパク質とRLIMとの結合がユビキチン化に依存して起こることも明らかにする。これらのデータは、DNAと結合する転写因子の補因子交換機構の基盤を示すものであり、これはおそらくは転写因子調節の一般的な機構であると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る