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生態:多様性に依存する生物生産量は生態系機能の安定性を低下させうる

Nature 416, 6876 doi: 10.1038/416084a

生物種が減少すると、生態系の果たす機能やその安定性に有害な影響が出るのではないかという懸念がもたれている。だが、生物多様性の低下が生物生産量の減少につながりうることを示す証拠はあるものの、生物多様性の低下が生態系の抵抗性(摂動に抵抗する能力)または復元力(摂動からの回復)に影響を及ぼすことを直接示す証拠はない。しかし、理論や室内実験、間接的な実験の証拠からは、生態系の多様性と安定性の相関が強く示唆されている。本稿では、要因として摂動と多様性を組み合わせて操作した野外実験の結果を報告する。植物種をそれぞれ1、2、4、8、32種として構築した草原生態系で、乾燥の摂動をシミュレーションした。摂動のない条件下では、種数の少ない系は種数の多い系に比べて生物生産量が少なかった。しかし、種数の少ない系は、種数の多い系に比べて摂動に対する抵抗性が高かった。種数の少ない系はまた、摂動後の抵抗性は最初大きかったが、多様性と生物生産量の本来の相関性が完全に回復したのは1年後だった。今回の結果は、生物多様性が生物生産量を増加させることを確証するものだが、また、このような多様性―生物生産量の関係のために、生物多様性と生態系機能の安定性が反比例の関係になる可能性があることも示している。

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