Letter 生化学:一本鎖DNAに結合したFBPのKHドメインの構造と動力学 2002年2月28日 Nature 415, 6875 doi: 10.1038/4151051a 遺伝子の調節は、転写の間に生じるゆがみによって引き起こされるDNAの変形を認識することによって厳密に制御できる。c-mycの発現を調節するFUSE結合タンパク質(FBP)のKHドメインは、in vivoおよびin vitroで、c-mycプロモーターから1,500塩基対上流にある一本鎖の遠上流領域(FUSE)に結合する。FUSEに結合したFBPは、プロモーター部位のTFIIHを介して作用する。ここでは、FBPのKH3ドメイン、KH4ドメインとFUSEの29塩基の長さの一本鎖DNAとが結合した複合体の溶液中での構造を報告する。KHドメインは、長さが9-10塩基で互いの間が5塩基だけ離れたDNAの2つの部位を認識し、KH4ドメインが5'側部位に、KH3ドメインが3'側部位に結合する。各部位の中央にある4塩基の配列は、KH4結合部位では5'd-ATTC、KH3結合部位では5'd-TTTTである。動力学的測定から、2個のKHドメインが関節でつないだような形のモジュールを作って、構造が一定しないで動いている結合標的を認識できる柔軟性に富んだ構造となり、一本鎖DNAに結合していることが明らかになった。 Full Text PDF 目次へ戻る