Letter

地球:キラウエア火山南側斜面における急激な非地震性断層すべり

Nature 415, 6875 doi: 10.1038/4151014a

海洋火山の最大危険の1つは火山活動によって発生するものではなく、破壊的な山腹崩壊が起こる可能性である。そのような山腹崩壊は、大きな被害をもたらす津波を引き起こし、すぐ近くの安全を脅かすだけでなく、海洋を取り囲む海岸線に沿った沿岸の都市にも脅威となる。米国のハワイ島にあるキラウエア火山は、そのような山腹崩壊の原因となりうる火山で、汎地球測位システム(GPS)の受信機、傾斜計およびひずみ計などの測地学的観測網の連続観測によって監視されている。本稿では、2000年11月上旬に、この観測網が、非地震性断層すべりが起きた期間と解釈できる一時的な南東方向の変位を記録したことを報告する。この出来事の継続時間は約36時間で、モーメントマグニチュードに換算すると5.7となり、最大のすべり速度は1日あたり6cmであった。GPSデータのインバージョン解析は深さ4.5kmのところに浅い角度で傾斜した衝上断層が存在することを明らかにしており、これはヒリナパリ―ホレイパリ正断層系の傾斜方向伸張と解釈できる。このことは、測地観測網の連続観測によって加速するすべりを検知でき、これを火山の山腹崩壊の前兆と見なせる可能性があることを示している。

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