Letter 気候:南大洋の深層における高い混合率 2002年2月28日 Nature 415, 6875 doi: 10.1038/4151011a 深海から上層へ上昇する諸水塊の混合は、海洋の鉛直循環における全球的な連続性を考慮に入れることによって推定することができる。しかしながら、諸大洋の海盆を通して平均すると、これまでに観測された拡散係数は小さすぎて海水の全球的な上向きの流動を説明できない。そして、高い混合度はシル(海盆を分ける海底の隆起部)およびギャップ(狭い海峡)に近接する特定の海域においてのみ見られてきた。本稿ではスコシア海(南極半島と南アメリカ大陸の先端の間の深い海)における観測結果を示すが、このような広大な海域では先例がないほど、ここでは混合が盛んである。スコシア海全体について収支計算をすると、7×105km2の面積全体で平均して、拡散係数は(39±10)×104m2s-1である。スコシア海は海底の起伏が激しく、南極環流の強い流れの幅が狭まるドレーク海峡のすぐ東側に位置している。南大洋のこの海域における海域全体の高い混合度が、深海の諸水塊が表層へ向かって上昇して混合する場所を突き止める上で役立つかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る