Letter 物理:せん断下での結晶―液体共存を決定する因子 2002年2月28日 Nature 415, 6875 doi: 10.1038/4151008a 与えられたせん断流と秩序―無秩序転移の間の相互作用は、幅広い現象の基礎となっている。せん断流の影響のもとで、さまざまな軟物質が、異なる局所秩序を特徴とするバンドを自発的に形成するのが観察されている。例えば、せん断流のもとに置かれたサーモトロピック液晶は多様な相挙動を示す。せん断流の影響下での秩序の安定性は、摩耗と潤滑性の理解にとっても基本となる。流体混合物の連続転移に対するせん断流の影響については、理論は展開されているものの、その基礎となる、対称性が異なる相間の非平衡共存を支配する原理についてはほとんど解明されていない。今回、球状粒子からなる系の非平衡分子動力学シミュレーションを用いて、ひずんだ結晶とせん断を受ける液体の間に定常的な共存が存在することと、この共存が化学ポテンシャルの非平衡類似では説明できないことを示す。そのような熱力学的議論ではなく、結晶成長速度とせん断溶融による表面の浸食速度との釣り合いが、観測された共存を説明する。 Full Text PDF 目次へ戻る