Letter 発生:ショウジョウバエ初期胚における発生学上の密さと均整の確立 2002年2月14日 Nature 415, 6873 doi: 10.1038/415798a 胚発生の過程で、遺伝子発現が整然としたパターンに沿って行われることは、結果的に胚の個々の細胞に適切な運命を割り当てることになる。ショウジョウバエ胚の前後軸について言えば、この過程の最初のステップは、母性効果形態形成因子Bicoid(Bcd)の空間的濃度勾配に依存している。この濃度勾配の位置情報は、極めて明確な決められた空間的ドメインを占める下流のギャップ遺伝子群に伝えられる。我々は異なる胚間で発現ドメインを比較することにより、この開始過程の精密さを明らかにした。今回、Bcdタンパク質の濃度勾配は胚によって大きく異なっているが、位置情報におけるこのノイズはhunchback(hb)遺伝子発現の段階で大きく減弱(“濾過”)されていることを報告する。Bcdタンパク質の濃度勾配とは対照的に、hb遺伝子の発現パターンにはすでに胚の大きさに関する情報が含まれている。Hbタンパク質と直接的に相互作用することが知られている遺伝子群はこの空間的な精密さを作り出すものではないが、母性効果遺伝子staufenはこれに重要であるようだ。 Full Text PDF 目次へ戻る