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地球:地震波速度異方性から推測されるマントル中部の変形

Nature 415, 6873 doi: 10.1038/415777a

時間の経過につれて、地球マントルの対流過程により、結晶、鉱物粒子及び包有物は1つの方向に配列するようになる。マントルの組織がこのような状態になると、異方性が生じ、特に地震波速度は方位依存的になるので、地震学的手法によって検知可能となる。このような配列は、マントル流の方向や大きさが急激に変化するマントル境界付近で促進されるため、異方性の観測例は最上部マントル(すなわちリソスフェア)と最下部マントルでリソスフェアと類似したD"層にほぼ限られていた。本稿では、S波偏向異方性観測結果から、上部マントルと下部マントルを隔てる660-km不連続面近傍のマントル中部に異方性が存在する証拠を示す。トンガ―ケルマデック海溝域やニューヘブリデス海溝の沈み込み帯で起きた深発地震に関するオーストラリアの地震観測点での観測記録には、これまで報告された中で最大量のS波偏向異方性を示しているものがある。この結果は、上下マントルの間に境界層が少なくとも局地的に在する可能性を示唆しており、この境界層は、この地域で上部マントルと下部マントルとの間の流れの妨げている可能性がある。

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