Letter

物理:カオス空洞中の古典的および量子的なショット雑音の交差

Nature 415, 6873 doi: 10.1038/415765a

電荷が素電荷eを単位として離散的な値をとることから、1918年にショットキーは、あらゆる偽雑音源を徹底的に除去しても、真空管中の電流のゆらぎはなくせないと予測した。この現象は、今では広く、ショット雑音(散弾雑音)として知られている。ここ数年の間、系の大きさに匹敵する距離にわたって電荷の運動が量子的にコヒーレントな、メゾスコピック導体中のショット雑音について、徹底的な研究が行われてきた。それらの実験では、電荷は、真空管内のように、孤立した実体として自由空間の中を伝搬するのではなく、縮退した量子的にコヒーレントな電荷のフェルミ海の一部になっている。メゾスコピックな導体中のショット雑音は、電子の運動が古典的カオス状態になるように調整されると、全く消えてしまうと予測されていた。今回、我々は、電子が内部に留まる時間を調整できるようなカオス的な空洞を利用した実験で、この予測を実証した。空洞を通る電子の滞留時間が長いと、電子の運動が量子散乱によって「ぼやけ」るようになり、ショット雑音が見られる。反対に、滞留時間が短い場合は,運動が古典的に決定論的になり、ショット雑音は消える。

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