Letter 生化学:核内受容体活性化補助因子p160によるCBP/p300の集合で見られる協調的な折りたたみ 2002年1月31日 Nature 415, 6871 doi: 10.1038/415549a 核内ホルモン受容体はリガンドで活性化される転写因子であり、発生や生殖、恒常性維持に必須な遺伝子の発現を調節している。ホルモンへの応答には、受容体活性化補助因子p160および基本転写活性化補助因子CBP/p300の動員が関係しており、これらは協調して相乗的に働いて転写を活性化する。これら2つの活性化補助因子は、内在性のヒストンアセチルトランスフェラーゼ活性を示し、クロマチンの再構築を行い、RNAポリメラーゼIIや転写基本装置の集合を促進する。活性化補助因子p160の活性はCBPに依存している。どちらの活性化補助因子も、細胞周期の制御や分化、アポトーシスが適正に行われるために不可欠であり、癌その他の疾患に関係があるとみられている。我々は、複数のタンパク質からなるこの活性化複合体が集合する基本的仕組を分子レベルで解明するため、CBPの相互作用に関わるドメインおよび甲状腺ホルモン・レチノイド受容体活性化因子の相互作用に関わるドメインの構造解析および熱力学解析を企てた。本稿では、単離状態にあるドメインは本質的に無秩序な形状をとるが、高い親和性で結合すると、協同的に働くように折りたたまれて、らせん状の異型二量体を形成することを示す。我々の研究で、活性化補助因子p160がCBP/p300を使って、ホルモンシグナルを転写装置へ伝わるようにする「協調的な折りたたみ」という特異な機構の存在が明らかになった。 Full Text PDF 目次へ戻る