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生化学:嫌気性細菌の代謝は、熱力学的限界近くまで進行しうる

Nature 415, 6870 doi: 10.1038/415454a

多くの発酵細菌は、成長のためのエネルギーを、ATP合成に必要なエネルギーよりも自由エネルギー変化(ΔG)が小さい化学反応から獲得している。このような細菌は、基質の代謝をATP合成と直接共役させているが、ATP合成は古典的なリン酸基転移反応によっている。このような生物では、効率的に使うためにエネルギーを生化学的に変換可能な最少のエネルギー値である-20kJmol-1という値に分けて保持していると考えられている。この考えによれば、嫌気的基質の分解はこの最少の自由エネルギー値に到達する前に停止すると予測されるが、実際にいくつかの研究で、この予測が裏付けられている。栄養共生関係における代謝では、ある生物種による基質の分解は、最終生産物が別の生物種によって除去されることによってのみ、熱力学的に可能になるが、今回、こういう代謝は熱力学的平衡に近い自由エネルギー値(ΔG≒0kJmol-1)で起こり得ることを明らかにする。基質代謝が停止するときに残る自由エネルギーは一定ではなくて、最終的な電子受容反応と、基質の活性化に必要なエネルギー量とによって決まる。つまり栄養共生では、熱力学的平衡に近い状態で代謝が行われており、このことから細菌がきわめて効率的な異化作用を営んでいることが示される。

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