Letter 生態:メタン細菌に優占され、水素を消費する地下微生物群集 2002年1月17日 Nature 415, 6869 doi: 10.1038/415312a もし地球上に、他の惑星もしくは衛星の諸条件に似た条件下にある生態系が見つかれば、地球外生命の探索に拍車がかかるかもしれない。地球化学および熱力学の研究をもとにして考えると、もし火星やエウロパ地表下にメタン細菌が生態系の基幹となる微生物群があるとすれば、地質作用で生成した水素が、この微生物群のエネルギー源となっている可能性がある。本稿では、水素を消費しメタンを生成する古細菌類が数のうえで真正細菌類をはるかに上回る、特異な地下微生物群集について報告する。アイダホの地中深くにある火成岩の中を流れる熱水から抽出した16SリボソームDNAの90%を超えるものが、水素消費型のメタン生成微生物の16SリボソームDNAに近かった。地球化学的な特徴づけからすると、メタン細菌の優占するこの微生物群集の主なエネルギー源は、有機炭素ではなく地熱作用で生成する水素である。これらの結果は、地球の地下には水素を消費するメタン細菌群集が実際にあって、これが、他の惑星に存在する可能性のある地下微生物生態系の類似例として使えることを示すものである。 Full Text PDF 目次へ戻る