Letter

生化学:酸化的DNA損傷用のもう1つのヌクレオチド除去修復系

Nature 415, 6868 doi: 10.1038/415183a

DNAグリコシラーゼ経路では、DNAの切断のために2種類の酵素の連続反応が必要だが、酸化的DNA損傷を効率よく修復するには重大な問題を抱えている。脱塩基部位や3'‐末端封鎖基のような遺伝毒性をもつ中間体で、さらにもう何段階かの手間をかけて除去しなくてはDNA修復合成を始められないものが生じるからである。こういった理論上の問題はあるが、生物学的証拠からも、これに代わる修復経路の存在が示唆されている。酸化された塩基を除去するDNAグリコシラーゼに異常のある大腸菌とマウスの変異体(参考文献4とM Takao et al.私信)は活性酸素種に対して感受性をもたず、また、大腸菌の三重変異体nei、nth、fpgは野生型に比べて放射抵抗性が強い。ここでは、Nfoに類似したエンドヌクレアーゼが酸化的損傷をうけたさまざまな塩基の5'側にニックを入れ、3'‐ヒドロキシル末端と5'‐リン酸末端を生じさせることを明らかにする。Nfo類似エンドヌクレアーゼは、5,6‐ジヒドロチミン、5,6‐ジヒドロウラシル、5‐ヒドロキシウラシル、2,6‐ジアミノ‐4‐ヒドロキシ‐5‐N‐メチルホルムアミドピリミジンなど、調べた限りの修飾塩基の隣に必ず作用した。この3'‐ヒドロキシル末端は、DNA修復合成を行える正しい末端となり、5'‐側に残った損傷塩基の方は、ヒトのフラップエンドヌクレアーゼと大腸菌のDNAポリメラーゼIに適した基質となる。

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