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気候:アラビア海の脱窒素作用に見られる千年スケールの変化が大気CO2に及ぼす影響

Nature 415, 6868 doi: 10.1038/415159a

地球上のほとんどの生化学的過程は気候変動に応答することが知られており、大気中の温室効果ガスを調節することでフィードバックを生成することが出来る過程もある。海洋での脱窒素作用(硝酸塩が窒素ガスに還元される現象)はこの点で重要な過程であり、副次的に亜酸化窒素を生成することにより直接的に、そして海洋における窒素量を調節しそれによりCO2に対する生物ポンプを変化させることで間接的に、温室効果ガス濃度に影響を及ぼす。脱窒素作用は氷期−間氷期周期と共に変化していたことが示されているが、より急速な気候変動に対する応答は詳しく解明されていなかった。ここでは、オマーンの大陸縁辺で速い堆積速度で堆積したコアで得られた、窒素同位対比、窒素含量および塩素存在度データを示し、最終氷期におけるアラビア海の脱窒素作用と生産性には顕著な千年スケールの変動が存在することを明らかにする。これらの変動とグリーンランドの氷のコアに記録されたダンスガールド‐エシガー事件との間で詳細に対応を調べると、アラビア海生態系が100年という速い時間スケールで気候変化に応答して再編成されており、そこに夏季モンスーンによる湧昇流の強度が関係していることがわかった。海洋中に固定された窒素の滞留時間が数千年であることを考えると、脱窒素作用の変化に対する全球の海洋生産性の応答は、より長い周期で起きており、2万年前から6万年前の南極の氷コアで観測されている気候および大気CO2の周期的変動と関連があるように見える。

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