Letter 宇宙:銀河系中心領域の微弱な点源を発生源とする高度にイオン化された鉄からの放射 2002年1月10日 Nature 415, 6868 doi: 10.1038/415148a 我々の銀河系の中心領域におけるX線放射の発生源は未解明のままだった。特に、この環境での高エネルギー現象の理解にとって重大な意味を持つ散乱放射と点源のスペクトル上での相対的な寄与度については、空間解像度が不十分なために明確になっていなかった。今回、我々は、銀河系中心の大規模画像観測によって、散乱放射と点源の成分を分解した結果を報告する。高度にイオン化された(電子が2個しか残っていない)鉄から生じるKα放射は、これまで散乱成分だと思われていたが、実際には点源から生じていることがわかった。この結果は、大量の高温ガス(約108K)が存在していなくても鉄輝線放射を説明できるようになったことを示唆している。また点源成分のスペクトルは、この領域に数多くの白色矮星、中性子星またはブラックホールの降着があることを示している。散乱放射の寄与度は、微弱な点源よりも圧倒的に大きく、電波や赤外線の波長で観測されてきた星間の特徴と全体的に関連していることが示され、このような構造が最近の大質量恒星の形成によって生じたことを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る