Letter 医学:大便連鎖球菌Enterococcus faecalisの細胞溶解素の二成分制御系は、一定の菌体数感知自己誘導機構に応答する 2002年1月3日 Nature 415, 6867 doi: 10.1038/415084a 腸球菌属の細菌は、抗生物質に強い抵抗性を示す院内感染症の主原因である。臨床的に単離された大便連鎖球菌の多くは、細胞溶解素とよばれる外毒素を生産し、これが菌の毒性の原因となっている。この細胞溶解素は毒素として作用するだけでなく、ほぼすべてのグラム陽性菌に対する殺菌作用も示す。だが、細胞溶解素が初めて報告されて以来、その発現を制御する条件については、ほとんど解明が進んでいない。ここでは、機能のわかった相同体をもたない2個の遺伝子cylR1とcylR2の産物が、共同して細胞溶解素遺伝子の転写を抑制することを報告する。菌が一定の密度に達して細胞溶解素のサブユニットの1つの細胞外濃度が閾値に達すると、転写抑制が解除される。これらの観察結果を基盤として、二成分制御系をもった一定の菌体数感知機構による細胞溶解素の自己誘導モデルが考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る