Research press release

マウスの聴力を遺伝子治療で回復

Nature Medicine

先天性難聴のマウスモデルで遺伝子治療により聴力と平衡感覚が改善されることがわかった。この知見は、もし同じような治療を成長の早い段階で開始すれば、こうした変異のある患者の聴力障害が改善される可能性を示している。アッシャー症候群は盲ろう、つまり視覚と聴覚の重複障害の主要な原因であり、その一部はUSH1C遺伝子に生じた変異と関連している。このような変異が生じると、内耳の発生に重要なタンパク質の1つであるharmoninの短縮型が産生されるようになる。この変異を持つマウスは先天性の聴覚障害があり、頭部を激しく上下させる仕草や、ケージ内で回転し続ける動きがみられ、これは平衡感覚が障害されているためと考えられている。M L Hastingsたちは、アンチセンスオリゴヌクレオチドをUSH1Cに変異のある新生マウスに注射するという遺伝子治療により、完全長harmoninの産生量が増大することを報告している。単回の全身注入で低周波数帯の音に対する聴力が改善され、頭部の上下運動や回転行動も改善された。このような影響は耳の有毛細胞の数の増加と構造改善に関連していることが解剖の結果明らかになり、影響が数か月持続することもわかった。 LETTER p. 345

doi: 10.1038/nm.3106

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