Press Release

他人の行動予測は幼いころに始まる

Nature Medicine 9, 7 doi: 10.1038/nn1729

Nature Neuroscience誌7月号の研究によると、赤ん坊はずっと早いころから、大人のするような他人の行動結果の予測を学習する。幼児は自分でその動作ができるようになる大体そのころに、他人が行う動作も予測できるようになることが研究結果から示唆される。
 Terje Falck-Ytterらは6か月または12か月の赤ん坊と大人を被験者とし、演者がおもちゃをバケツに手で入れる録画映像を見ているときの眼球運動を記録した。ビデオを繰り返し見せた後、大人と12か月児は動作の目的を予想して、手がバケツに届く前にバケツを見つめた。対照的に6か月児は、手がバケツに届くまで視線が動かず、見ている動作の結果を予想できないことがわかった。乳児は実験を見た動作を7〜9か月ごろに初めて学習する。したがって、この結果からは社会的認知が運動熟練と同じくらい早い段階で発達し始めることがわかる。

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