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勝ち目を知るニューロン
Nature Medicine 8, 9 doi: 10.1038/nn1523
内容保証のついた報酬と、不確かな報酬(保証された報酬より多いか少ないかが半々の確率)を選択する場面で、研究に用いたサルは通常“賭け”を選んだ。実際、研究者が報酬のリスクを高くするほど、サルが賭けを選ぶ傾向が高く、この傾向は、賭けによって大きな報酬を得られる確率を減らし、平均して得られる報酬が少なくなっても同じだった。実験の間、研究者は後部帯状回のニューロンから記録をとり、そのニューロンの多くがリスクの高い目標に対して強く応答することを発見した。論文筆者は、これらのニューロンが表しているのは、サルにとっての報酬の絶対価値ではなく、選択の主観的価値である可能性があると示唆している。