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膵管腺がん:膵管腺がんへの応答に対するバイオマーカーの前向き観察研究

Nature Medicine 30, 3 doi: 10.1038/s41591-023-02790-x

アジュバント化学療法は、膵切除後の膵管腺がん(PDAC)患者に有益だが、術後の患者の身体状態の悪化により順守できないことがあり、迅速なアジュバント療法に適した候補患者を特定するためのバイオマーカーが必要とされる。この前向き観察研究では、膵切除術を受けたPDAC患者1171人を登録し、追跡調査を大規模に行った。191人の患者の試料のプロテオミクスプロファイリングから、臨床に関係する機能的なタンパク質モジュールが明らかになった。PDACに対するプロテオミクスレベルの予後リスクモデルを確立し、このモデルの有用性を、公開されている外部コホートを用いてさらに検証した。重要なことに、我々は、臨床データセットとプロテオミクスデータセットの両方を利用した交互作用効果の回帰分析により、PDAC患者のアジュバント化学療法に対する全体的な感受性を示す2つのバイオマーカー(NDUFB8およびCEMIP2)を明らかにした。これらのバイオマーカーを、386人の患者からなる内部コホートでの免疫組織化学によって検証した。さらに、2つの多施設外部コホート、すなわちフランスの多施設コホート(患者230人)と中国の2つの3級甲等病院からなるコホート(患者466人)に拡大して厳密な検証を行うことで、我々の結果のロバスト性と一般化可能性を高めた。また、PDACの細胞株と患者由来オルガノイドで、機能アッセイによる実験的検証を行った。まとめると、我々の臨床データとプロテオミクスデータのコホート規模の統合は、PDACに対するプロテオミクスに基づく予後とバイオマーカーの支援によるアジュバント化学療法の可能性を示している。

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