Editorial

恥や恐れを伴わない健康な月経

Nature Medicine 29, 5 doi: 10.1038/s41591-023-02386-5

初潮から閉経に至るまで、月経の健康状態は全身の健康と密接に関係しており、臨床現場で定期的に注意を向ける必要がある。正常と見なされていても、実際には健康全般を阻害する可能性のある不衛生で不健康な月経症状に対しては、社会の枠組みや医療現場での考え方を変えていかなければならない。不快な月経の症状を恥じる気持ちは不健康な状態を覆い隠すのにつながるだけでなく、適切な医療を求める際の障壁になることもある。女性の5~10%が子宮内膜症、5.5%が月経前神経不安障害に悩まされているにもかかわらず、このどちらについても有効なスクリーニング手段がない。また、他の病気への医学的介入も月経周期に影響を与える可能性があり、病気の診断や治療の際には月経の衛生管理も考慮すべきである。医療現場において不必要な恥の感情のないオープンな対話を行うことは、月経の健康に関する証拠に基づく知識の生成につながり、健康への真に包括的な取り組みへの道筋をつけるために不可欠である。

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