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COVID-19:南カリフォルニアでのSARS-CoV-2オミクロン(B.1.1.529)株とBA.1/BA.1.1あるいはBA.2亜系統感染に関連付けられた臨床転帰

Nature Medicine 28, 9 doi: 10.1038/s41591-022-01887-z

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)のオミクロン(B.1.1.529)株が世界中に出現してから、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院および死亡と症例数とのデカップリングが疫学的サーベイランスによって明らかになった。しかし、オミクロン株感染の相対的な重症度の評価は、オミクロンと以前の変異株に対する獲得免疫による防御の違いや、検査や医療の実施に生じたより長期的な変化のために難問となっている。我々は、南カリフォルニアでの大規模な統合医療システムの中で、時間をマッチさせたデルタ(B.1.617.2)株感染と比べると、オミクロン株感染は重篤な臨床転帰への進行のリスクが大幅に減少していることを示す。オミクロン感染者とデルタ感染者との比較で、全ての入院、有症状者の入院、集中治療室への入院、人工呼吸器使用、死亡の補正ハザード比(aHR)は、それぞれ0.59(95% 信頼区間:0.51–0.69)、0.59(0.51–0.68)、0.50(0.29–0.87)、0.36(0.18–0.72)、0.21(0.10–0.44)であった。この重症度の低下は、オミクロン株とデルタ株の感染者間の以前の感染の既往歴の違いによって説明できず、またCOVID-19ワクチン接種をこれまでしていない患者で最も顕著であった〔全ての入院に関するaHR = 0.40(0.33–0.49)、死亡に関するaHR = 0.14(0.07–0.28)〕。オミクロンBA.2系統の感染は、BA.1/BA.1.1亜系統感染との比較において重篤な転帰の差分リスクと関連付けられなかった。オミクロン株感染者では重篤な臨床転帰のリスクがより低いことは、オミクロン株が世界的に優勢なSARS-CoV-2系統であることが確立された中で、公衆衛生上の対応のために知らせるべき情報である。

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