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禁煙:妊娠中の禁煙のための電子タバコとニコチンパッチの比較 ─ 無作為化対照試験

Nature Medicine 28, 5 doi: 10.1038/s41591-022-01808-0

ニコチンパッチを使うニコチン代替療法は、喫煙妊婦の禁煙を助けるためによく提案されるが、喫煙妊婦集団ではニコチンパッチを使うことの有効性は限定的である。電子タバコも喫煙妊婦に使用されるが、妊娠中の電子タバコの安全性や有効性は明らかにされていない。今回我々は、1140人の参加者で、詰め替え式電子タバコとニコチンパッチを比較した無作為化対照試験の結果を報告する。喫煙妊婦は、電子タバコ群(n = 569)またはニコチンパッチ群(n = 571)に無作為に割り当てられた。主要評価項目の未調整解析では、2つの群間で妊娠終了時の検証済み長期禁煙率に有意差はなかった〔電子タバコ群とニコチンパッチ群でそれぞれ6.8%と4.4%、相対リスク(RR) = 1.55、95%CI:0.95~2.53、P = 0.08〕。しかし、ニコチンパッチ群の参加者の一部は、試験期間中に電子タバコも使用していた。事前指定された感度分析(割り当てられていない製品を使用した禁煙参加者は除かれる)を行ったところ、電子タバコはニコチンパッチよりも効果的だった(6.8%対3.6%、RR = 1.93、95%CI:1.14~3.26、P = 0.02)。安全性評価項目には、有害事象と母体と出産の転帰が含められた。安全性プロファイルは、電子タバコとニコチンパッチで同程度だったが、低出生体重(2500g未満)の頻度は電子タバコ群の方が低かった(14.8% 対9.6%、RR = 0.65、95%CI:0.47~0.90、P = 0.01)。他の有害事象や出産結果は、2つの群間で同程度だった。まとめると、電子タバコは妊婦の禁煙に役立つ可能性があり、妊娠中の使用の安全性はニコチンパッチと同程度だった。

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