News Feature

ドローンの医療利用の6つの実例

Nature Medicine 28, 5 doi: 10.1038/d41591-022-00053-9

遠隔地や医療へのアクセスが難しい地域へ必要な医療物資を届けるためにドローンが利用され始めている。ドローンならば、交通の便が非常に悪い場所にも薬やワクチンや診断キットなどを短時間で届けることができ、そのあと検体を持ち帰ることで検査結果の待ち時間を大幅に短縮できる。ドローンの普及が遅れている米国でも、実証実験が始まっている。マラウイでは医薬品や人道支援物質の配送に活躍し、スコットランドやエボラ出血熱で大きな打撃を受けたコンゴ民主共和国でもメリットが実証された。またバヌアツでは消費期限が迫った薬品を離れた医療施設に運ぶことで廃棄を削減できた。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック(世界的大流行)で危機的状況に陥ったカナダの先住民コミュニティーでもパイロット・スタデイが行われている。こうした初期の結果から、政府、人道支援団体、資金提供者、ドローンシステムパートナーの協力によりヘルスケアへのアクセスを拡大できることが示されている。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度