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COVID-19:英国での新規SARS-CoV-2感染へのワクチン接種の影響

Nature Medicine 27, 8 doi: 10.1038/s41591-021-01410-w

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)への一般社会での新規感染予防に対する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種の有効性については、まだ明らかになっていない。我々は、英国全体から無作為に選ばれた一般世帯構成員についての社会ベースの大規模な調査である国家統計局COVID-19感染調査(Office for National Statistics COVID-19 Infection Survey)を用いて、SARS-CoV-2 PCR検査(種類を問わない)の結果が新たに陽性となった患者を、自己申告した症状、閾値到達サイクル数(30未満対30以上;ウイルス量の代替指標)、および遺伝子陽性パターン(B.1.1.7と一致するかしないか)に従って分け、BNT162b2(ファイザー社/ビオンテック社製)とChAdOx1 nCoV-19(オックスフォード大学/アストラゼネカ社製;ChAdOx1)のワクチンの有効性を評価した。2020年12月1日から2021年5月8日までの期間の38万3812人の参加者から採取した鼻腔および咽頭スワブの194万5071件のリアルタイムPCR結果を用いて、ChAdOx1あるいはBNT162b2ワクチンの接種は、初回投与後21日以降でSARS-CoV-2感染をすでに減少させ{ChAdOx1で61%[95%信頼区間(CI)= 54~68%]、BNT162b2で66%(95%CI = 60~71%)}、2回目の接種以降はさらに大幅な減少が観察された[ChAdOx1で79%(95%CI = 65~88%)、BNT162b2で80%(95%CI = 73~85%)]。最も大きな減少が見られたのは、症候性感染あるいはウイルス量がより多い感染、またはその両方に該当する感染であった。全体として、COVID-19ワクチン接種はSARS-CoV-2新規感染者数を減少させ、最も大きな効果があったのは2回のワクチン接種後と、症候性で高ウイルス量の感染に対してで、BNT162b2とChAdOx1のワクチンの間に差は認められなかった。

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