Brief Communication

バクテリオファージ療法:抗体を介した強力な中和反応はMycobacterium abscessus肺感染に対するバクテリオファージ療法を制限する

Nature Medicine 27, 8 doi: 10.1038/s41591-021-01403-9

気管支拡張症と難治性のMycobacterium abscessus肺感染症に罹患していて免疫能は正常な81歳の患者で、この細菌に作用する3種類のファージの混合物による治療が6か月間にわたり行われた。感染負荷をファージにより軽減させる今回の症例研究では、静脈内投与は安全であり、喀痰中のM. abscessus量を1か月以内に10分の1に低下させた。しかし、患者でファージに対するIgMとIgGを介したロバストな中和抗体応答が上昇したため、2か月後にM. abscessusの数が増加し、この結果は治療の有効性が限られることと関連付けられた。

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