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免疫:T細胞誘導ワクチンは粘膜でのSHIV感染を、中和抗体価が低い場合でも持続的に予防する

Nature Medicine 26, 6 doi: 10.1038/s41591-020-0858-8

HIVワクチン開発に向けた最近の努力は広範囲中和抗体の誘導に集中しているが、中和抗体(nAb)と細胞応答の両方が誘導されるならば、より優れたものとなるだろう。我々は今回、HIVエンベロープタンパク質三量体でマカクザルを免疫してnAbのみを誘導、もしくは異種性ウイルスベクターによる投与を併用してnAbとCD8+組織常在性記憶T細胞を含む細胞性免疫の両方を誘導した。これら2種のワクチンを投与したグループの両方で、自家系ウイルスの膣チャレンジ投与を10回行った後に、それぞれ53.3%と66.7%の防御が観察された。300を超えるnAb抗体価は一般的に防御と関連付けられるが、異種性ウイルスベクターとnAbを併用したグループでは、300未満の抗体価で防御に十分だった。このグループでは、5か月後にさらに行った6回の追加チャレンジ投与に対しても抵抗性が見られたので、防御は持続性であった。ex vivoの膣組織培養中でT細胞を抗原刺激すると、骨髄系細胞とCD4+ T細胞で抗ウイルス応答が誘導された。細胞性免疫応答は有効かつ持続性のある防御をもたらすのに必要なnAb閾値を低下させると、我々は考えている。

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