Perspective

遺伝情報の取り扱い:遺伝学的検査、保険での差別と医学研究 ― 米国が同様な価値観を持ち、地位のほぼ等しい国々から学べること

Nature Medicine 25, 8 doi: 10.1038/s41591-019-0534-z

遺伝学的検査は医療の将来につながる入り口となるかもしれないが、同時に個人に困難をもたらすものでもあり、特に個人の遺伝学的特性に基づく差別待遇という点からみると、大変な問題を投げ掛けるものとなりかねない。保険会社に対して要求されていない情報開示がなされる恐れや、遺伝的差別を受ける可能性などによって、遺伝学的検査を含む臨床研究への登録が妨げられることも起こり得る。米国では、All of Usのような精密医療イニシアチブが増えてきている。しかし、このような取り組みを成功させるには、遺伝学的データを共有するために登録された数百万人の米国人が、生活状態や障害、長期保険補償に関して不利にならないことを保証しなくてはいけない。本論文では、英国やフランスなど、世界中の国々で採用されていて、保険会社と臨床研究参加者の利益のバランスがよりよく維持されているいくつかのイニシアチブについて考察し、また、米国がそれらからどのように学べるのかを説明する。我々は、規制当局と業界の指導者たちが協力して、臨床研究参加者を保護するために保険料に関するモラトリアムを自発的に確立することを強く求めるものである。

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