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がん治療:BRAF変異型黒色腫でのBRAFおよびMEKの阻害とPD-1阻害免疫療法の併用

Nature Medicine 25, 6 doi: 10.1038/s41591-019-0476-5

BRAF(B-Raf proto-oncogene)とMEK(mitogen-activated protein kinase kinase)の阻害剤を用いたがん遺伝子標的化療法は、BRAFV600変異型黒色腫患者で当初は高い奏効率を誘導し、奏効期間の中央値は約1年である。PD-1(programmed death 1)に対する抗体を用いる免疫療法は、奏効率は高くないが、奏効期間は長い。前臨床モデルでは、BRAFおよびMEKの阻害剤とPD-1阻害療法を併用すると抗腫瘍活性が向上することが示唆されており、いずれかの治療法単独では奏功の長期間持続が見込めない患者のために、治療選択肢を追加できる可能性がある。今回我々は、ダブラフェニブ、トラメチニブ、ペムブロリズマブのFIH(first-in-human)臨床試験(NCT02130466)にBRAFV600変異型の転移性黒色腫患者15人を組み入れた。11人の患者(73%)で治療に関連したグレード3/4の有害事象が生じ、最もよく見られたものは肝機能検査値の上昇と発熱であったが、そのほとんどは抗PD-1抗体もしくはこの標的併用療法の投与中断あるいは中止により解消された。11人の患者(73%、95%信頼区間 = 45~92%)で客観的奏効が認められ、全患者に対する中央値27か月(範囲 = 10.3~38.4+か月)の経過観察では、6人(40%、95%信頼区間 = 16~68%)で奏効が持続していた。今回の研究は、この3剤併用療法が、長期間続く抗腫瘍応答の頻度が高まることで、BRAFV600変異型転移性黒色腫患者の一部に有益となる可能性を示唆している。

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