Perspective

神経精神科学:神経精神医学におけるまれな遺伝子疾患研究のための枠組み

Nature Medicine 25, 10 doi: 10.1038/s41591-019-0581-5

de novoおよび遺伝性の希少遺伝子疾患(RGD)は、ヒトの病的状態の大きな原因であり、しばしば神経精神病症状と関連している。ゲノム技術やデータ共有の最近の進歩は、RGDの特定や診断に大変革をもたらし、高浸透度の遺伝的リスク因子の病態生理学的性質を調べることで、神経精神病的疾患の基盤となっている機構を解明する機会が得られている。本稿では、このような目標の達成を目指す最善の道筋を探る。将来の研究には、複数のRGDや発生段階にわたる一貫性のある方法が必要となり、それらにはヒトで共有されている神経精神病学的特質の評価と、モデル系での神経生物学的共通性の確認が共に含まれる。迅速かつ大規模なデータ共有などの、患者や家族、研究者、臨床医、医療施設にわたる協働的な取り組みは、緊急に必要とされる治療法へのこうした発見のトランスレーションのために欠かせない。

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