Brief Communication

がん:ARID1BはARID1A変異体を持つがんにおける特異的脆弱性である

Nature Medicine 20, 3 doi: 10.1038/nm.3480

AT-rich interactive domain 1A(SWI-like)をコードするARID1Aは多様なヒトがんで頻繁に変異を起こしており、真のがん抑制特性を持つことが最近の研究で明らかになっている。そのため、ARID1A変異がもたらす脆弱性を明らかにすることは、ヒトのがんと重大な関連があると考えられる。我々は広範囲のスクリーニングという方法を使って、ARID1AのホモログであるARID1Bが、ARID1A変異体を持つがん細胞系譜の生存に優先的に必要とされる最重要な遺伝子であることを突き止めた。ARID1Bの遺伝子産物は、SWI/SNF複合体中でARID1Aと相互に排他的な関係にある。ARID1Aを欠く状態でARID1Bを欠失させると、SWI/SNIFが不安定化し、がん細胞と初代細胞の両方で増殖が障害された。また、がんではARID1AARID1Bの両方が変異していることが多いが、ARID1Aが欠失しているがんでは、少なくとも1つのARID1B対立遺伝子が機能する状態で残っていることも分かった。これらの結果は、ARID1AおよびARID1Bの対立遺伝子の喪失は共同的に働いてがん形成を促進するだけでなく、独特の機能的依存性が生じることを示唆している。これらの結果はまた、ARID1BがARID1A変異体を持つがんの治療標的候補であることも明らかにしている。

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