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紫外線損傷:紫外線照射が引き起こす自己非コードRNA損傷はTLR3によって検知される

Nature Medicine 18, 8 doi: 10.1038/nm.2861

太陽光に含まれる紫外線B(UVB)照射への暴露は、日焼け、早期老化および発がんの原因となることがあるが、皮膚の急性炎症を引き起こす機序はよくわかっていない。本論文では、UVBに暴露した角質細胞からRNAが放出され、これがUVB照射を受けていない角質細胞や末梢血単核細胞(PBMC)での炎症性サイトカイン腫瘍壊死因子(TNF-α)およびインターロイキン6(IL-6)の産生を促進することを示す。全トランスクリプトーム塩基配列解読により、角質細胞へのUVB照射は、一部の非コードRNAの二本鎖ドメインの変化を誘導することが示された。非照射細胞でのサイトカイン産生誘導には、UVBによって損傷したこのRNAだけで十分であることがわかった。それは、UVBによって損傷を受けた角質細胞でみられるのと同様の応答が、精製非コードRNA(U1 RNA)へのUVB照射によって再現されたからである。UVBによる損傷を受けた自己RNAや角質細胞に対する応答は共に、TLR3(Toll-like receptor 3)およびTRIF(Toll-like receptor adaptor molecule 1)に依存していた。Tlr3−/−マウスの皮膚では、UVBへの暴露に応じて起こるTNF-αの発現上昇は認められなかった。さらに、TLR3はUVB照射が誘発する免疫抑制にも必須であった。以上の知見は、UVBによる損傷はTLR3によって検知されること、また自己RNAは損傷関連分子パターンの1つで、太陽光による損傷の内因性シグナルとして作用していることを確証している。

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