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COMMUNITY CORNER 効果的な移植免疫寛容へ一歩前進?

Nature Medicine 18, 5 doi: 10.1038/nm.2770

臓器移植を受けるレシピエントに、主要組織適合性複合体(MHC)タンパク質が適合しない臓器や組織に対する免疫寛容を誘導することは、いまだに非常な難題となっている。従来の研究では、造血細胞混合キメリズムが、安定した移植寛容を達成させる手段の1つになることが示唆されている。Leventhalたちは最近、8人の患者に対して、骨髄非破壊的前処置と造血幹細胞の増殖を促す生物工学的な細胞療法を組み合わせて用い、その後に移植後免疫抑制を施すという方法を使って、ヒト白血球抗原(HLA)不適合の腎臓を移植した。このプロトコルによって、ドナーに高度の永続的キメリズムが生じ、患者8人のうち5人は移植後1年ですべての免疫抑制剤を止めることができた。この研究結果について4人の専門家に意見を聞いた。

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