Commentary

ワクチン:人為的免疫の誘導:幅広い防御ができる万能インフルエンザワクチンの見通し

Nature Medicine 16, 12 doi: 10.1038/nm1210-1389

免疫系のインフルエンザウイルスへの応答は本来、ウイルススパイク領域のヘマグルチニンに対する中和抗体を作り出すことによっているのだが、この領域は年ごとに変化する。流行している亜型は、このような自然に生じる免疫応答によって予防されるが、新種のワクチンを毎年作ることが必要になる。より新しいワクチン作製法により、ヘマグルチニンの高度に保存されているが脆弱な部分を広く中和する中和抗体の誘導が成功した。このことは、万能インフルエンザワクチンの開発につながると思われる道筋を示唆している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度