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【COMMUNITY CORNER】ヘッジホッグ阻害剤が腫瘍に穴を開ける

Nature Medicine 15, 7 doi: 10.1038/nm0709-734

最も広くみられる型の膵臓がんである膵管がんの患者では、治療への反応がほとんどみられない。今回マウスを使った研究で、新しい対処法への道が開けた。この種の腫瘍は丈夫な繊維芽細胞の層に包まれていて薬剤が到達しにくくなっているが、Oliveたちはここに狙いを定めた。マウスモデルで、ヘッジホッグ阻害剤とより一般的に使われている薬剤(ゲムシタビン)とを組み合わせることで、このような腫瘍の中にまで血管が入り込むようになり、腫瘍が退縮した。マウスの寿命はわずか2、3週間延びただけだったが、今回の方法はこの面倒ながんの新たな治療法につながりそうだ。

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