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肝疾患:Foxa2の肝細胞特異的除去は胆汁酸恒常性を変化させ、小胞体ストレスを引き起こす

Nature Medicine 14, 8 doi: 10.1038/nm.1853

肝臓による胆汁酸産生は、親油性の栄養素の吸収にきわめて重要である。胆汁酸恒常性の調節不全は、胆汁うっ滞性の肝疾患と小胞体ストレスをもたらすことがある。我々は、包括的な位置解析(ChIP-on-chip)と細胞種特異的な遺伝子除去を用いて、正常な胆汁酸恒常性にウィングドヘリックス転写因子Foxa2が必要であることを示す。位置解析から示唆されたように、マウスの肝細胞でCre-lox系を使ってFoxa2を欠失させると、側底部細胞膜と胆管側の細胞膜の両方で胆汁酸輸送体をコードする遺伝子の転写が低下し、肝臓内胆汁うっ滞が起こる。Foxa2欠損マウスはコール酸を含む食餌に対してきわめて感受性が高く、胆汁酸塩の有害な肝蓄積、小胞体ストレス、および肝傷害が起こる。さらに、種々の胆汁うっ滞症候を示す患者群から採取した肝臓標本でFOXA2の発現が著しく低下していることから、FOXA2量の低下が肝傷害を悪化させる可能性が示唆される。

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